木造の柱スパンは最大何mか|工法別の目安と後悔しない設計ポイント

木造住宅で「柱をなくして広いLDKにしたい」と考える方は多いのではないでしょうか。
木造住宅の柱スパンは、一般的な在来工法では約3.6〜4.5mが一つの目安とされており、他の工法を選ぶことで6m以上が検討されるケースもあります。
ただし、工法や構造計画によって実現できる広さは大きく変わるため、「最大」を狙うよりも「暮らしに合った最適なスパン」を考えることが大切です。
本記事では、福岡県でSE構法の家づくりを手がけるハウスメーカー『DAISEI』が、住宅で実現できる木造の柱スパンの目安と考え方を解説します。
柱の位置による制約をできるだけ減らし、開放感のある間取りを検討したい方は、ぜひ最後までごらんください。
Contents
木造の最大柱スパンの目安|工法別×寸法別

木造住宅でつくれる柱の少ない空間の広さは、選ぶ工法によって大きく変わります。
ここでは、イメージしやすいように「工法別の目安」を早見表で紹介します。
木造の柱スパン早見表|住宅向け
まずは、住宅で現実的に検討しやすいスパンの目安を一覧で確認してみましょう。
| 工法 | 現実的なスパンの目安 | 向いている住まい・要望 |
|---|---|---|
| 在来工法(木造軸組工法) | 約3.6〜4.5m | ・個室をしっかり区切りたい ・柱が多少あっても問題ない一般的な間取り |
| SE構法・木造ラーメン工法 | 約6〜8m | ・LDKを一体で広く使いたい ・柱をできるだけ減らした暮らし |
| トラス工法・CLT工法 | 約8〜10m | ・平屋で大空間をつくりたい ・店舗併用・非住宅寄りのプラン |
あくまで目安であり、敷地条件や間取り、耐震性能によって適した工法は変わります。
在来工法(木造軸組工法)のスパン目安
一般的な木造住宅で、最も多く採用されているのが在来工法(木造軸組工法)です。
在来工法のスパンの目安は、主に以下のとおりです。
- ・標準的な柱スパン:1〜2間(約1.8〜3.6m)
- ・広めのスパン:2〜3間(約3.6〜5.4m)
3間(約5.4m)は壁や柱配置によって成立するケースもありますが、無柱で確保するのは難易度が高くなります。
また、その上に2階の居室の荷重がかかる場合や、吹き抜け・大きな窓を設ける場合は、建物への負担が大きくなります。
そのため、より慎重な設計が必要です。
住宅でよく検討されるスパンの目安
木造住宅で柱の少ない空間を考える際は、「何mまでできるか」を断定するよりも、「どのあたりから工法や構造の検討が増えるのか」を目安として把握しておくことが大切です。
以下は、住宅計画でよく使われるスパンの目安と特徴です。
| スパンの目安 | 一般的な住宅計画での想定 |
|---|---|
| ~約4.5m(4550mm) | 在来工法でも検討されることが多い範囲 |
| 約6m(6000mm)前後 | 構造計算(※)や工法の工夫が検討されやすい |
| 8m(8000mm)以上 | 住宅では特殊な構造が検討されるケースが多い |
※地震や荷重に対して建物が安全かを数値で確認する設計工程のこと
木造住宅で柱のない空間をつくる場合、スパンが長くなるほど設計と施工の難易度は高くなります。
4.5m程度であれば在来工法でも対応できるケースがありますが、6mを超えると構造計算を前提とした工法が現実的になります。
8m以上の大スパンは、住宅としては特殊な領域となるため、実績のある施工会社に相談することが重要です。
木造の柱スパンの基礎知識

木造住宅で柱のない広い空間をつくるための前提として、「柱スパン」について正しく理解しておくことが欠かせません。
まずは、柱スパンの基礎知識、住宅設計でよく使われる寸法について整理していきましょう。
木造の柱スパンとは「柱と柱の間隔」のこと
木造住宅における柱スパンとは、柱と柱の間の距離のことを指します。
柱の間隔が広いほど柱の本数は減り、室内がすっきりとした印象になります。
ただし、柱の間隔を広げるほど、その距離を支える梁の強度が重要です。
柱を太くするだけでスパンが伸びるわけではなく、梁のサイズや耐力壁の配置など、構造全体のバランスを考えた設計が必要です。
また、木造住宅では柱のスパンだけでなく「柱の太さ」も構造の安定性に大きく関係します。
柱の太さは、一般的な住宅では105mm角や120mm角といった柱が使われることが多く、スパンが大きくなるほど柱の太さや梁のサイズにも配慮した設計が必要になります。
柱スパンの寸法は910mm・1820mmなどの尺モジュールが基準
木造住宅の設計では、「910mm」や「1820mm」といった寸法を基準にした「尺モジュール」がよく使われます。
これは日本の伝統的な長さの単位である「間(けん)」をもとにした設計の考え方です。
- ・0.5間:約910mm
- ・1間:約1820mm
この寸法を基準にすることで、建材の規格と合わせやすくなり、設計やコストのバランスを取ることが可能です。
そのため、多くの木造住宅で910mmや1820mmが基本寸法として採用されています。
なお、施工会社によっては1000mm単位で設計する「メーターモジュール」を採用しているケースもあります。
木造で大空間を計画する際の注意点

木造住宅でも柱のない広い空間は実現できますが、誰でも簡単につくれるわけではありません。
ここでは、後悔しないために知っておきたい基本的な考え方を整理します。
柱を減らすほど設計の難易度は上がる
リビングやダイニングを広くしたいと考える方は多いですが、柱を減らすほど設計の難易度は高くなります。
柱は建物を支える重要な役割を持っているため、本数を減らすほど、柱以外の部分で強さを補う工夫が必要になるからです。
また、柱の少ない空間をつくるために梁を大きくすると、圧迫感を与えるケースもあります。
さらに、構造が複雑になるほど、設計力や施工力の差も出やすくなります。
柱の少ない空間は魅力的ですが、その分だけ慎重な計画が必要になることを理解しておきましょう。
大空間が得意な施工会社に相談するのが近道
柱の少ない家を実現したい場合は、最初から大空間の設計が得意な施工会社に相談するのが近道です。
すべての施工会社が大空間設計を得意としているわけではなく、会社によって経験やノウハウに差があるからです。
大空間住宅の実績が豊富な施工会社であれば、無理のない構造計画やコストバランスを踏まえた提案を受けることができます。
間取りのご希望を伝えるだけでなく、「柱の少ない空間にしたい」というご要望を最初から伝えることで、現実的で納得感のあるプランを提案してもらいやすくなります。
福岡県で柱の少ない大空間のある住まいを検討されている方は、「DAISEI」にお問い合わせください。
ライフスタイルやご要望を丁寧にヒアリングし、無理のない構造計画とコストバランスを踏まえた最適なプランをご提案いたします。
木造で柱スパンを最大にするメリット・デメリット

柱スパンを広げた大空間住宅には、開放感という大きな魅力がある一方で、見落とされがちなデメリットも存在します。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| ・開放感のある広々としたLDKをつくりやすい ・家事動線や生活動線の自由度が高まる ・将来の間取り変更に対応しやすい | ・梁が大きくなり、天井が低くなったり、圧迫感を与えることがある ・建築費が高くなりやすく、設計の制約も増える ・耐震性の確保が難しくなるケースがある |
柱スパンを最大にすると、視線を遮るものが減るため、実際の面積以上に広く感じられることが多いです。
ただし、構造の工夫が必要になるため、一般的な住宅よりも建築費が上がりやすくなります。
理想と現実のギャップで後悔しないよう、両面をしっかりと理解しておくことが大切です。
木造の柱スパンは最大より「最適」

木造住宅の柱スパンは、最大すればよいというものではなく、暮らしやすさとのバランスが何より重要です。
無理に最大スパンを目指すよりも、ご家族の動線や間取りに合った最適なスパンを設計することが、満足度の高い住まいにつながります。
柱の少ない空間をつくりたいかより、どう暮らしたいか
柱の少ない開放感のあるLDKや、視線の抜ける広い空間は、住まいの理想像として魅力的に映ります。
しかし本当に大切なのは、「料理中に家族の顔が見えるLDKにしたい」「将来的に間仕切りを変えられる柔軟性が欲しい」といった暮らし方のイメージです。
最大スパンの数字だけを基準に間取りを決めてしまうと、予算オーバーになったり、設計に制約が出たりして後悔につながるケースも少なくありません。
必要な広さは、空間の数字ではなく、どんな暮らしをしたいかによって決まります。
数字だけを見て判断せず、「自分の暮らしに本当に必要な広さなのか」という視点で考えることが大切です。
後悔しないために考えておきたい3つの視点
柱スパンで後悔しないためには、以下の3つの視点を意識しておくと安心です。
- 暮らし方:どんな時間を過ごしたいのか、どんな使い方をしたいのか
- 予算:無理のない範囲で実現できるか
- 将来の変化:柔軟に使える間取りか
この3つを整理したうえでスパンを考えることで、「広さに振り回されない家づくり」ができるようになります。
木造で理想の広さを叶えたい方へ|DAISEIの住まいづくり

木造で大空間のある住まいに憧れる一方で、「本当に必要なのか」「予算や敷地で実現できるのか」と迷われる方も多くいらっしゃいます。
大空間づくりは、間取りの工夫だけでなく、構造計画や耐震性、コストバランスまで含めた総合的な設計が欠かせません。
DAISEIでは、木造でありながら鉄骨造並みの強さを実現できるSE構法を採用し、開放感と安心を両立した住まいづくりを行っています。
無理に大空間をすすめるのではなく、ご家族の暮らし方や将来設計を踏まえたうえで、無理のない構造計画とコストバランスを考えた最適なプランをご提案できるのが強みです。
「広いリビングが本当に必要か迷っている」「どこまで実現できるのか知りたい」といった段階でも問題ありません。
福岡県で理想の広さの住まいを叶えたい方は、「DAISEI」までお問い合わせください。
経験豊富なスタッフが、暮らし方やご要望を丁寧にヒアリングし、後悔のない家づくりをサポートいたします。
まとめ
今回は、木造住宅で実現できる柱スパンの最大の目安や、工法ごとの考え方、後悔しないための設計ポイントについて解説しました。
スパンの大きさだけを追い求めるのではなく、暮らし方やコスト、構造バランスまで含めて考えることで、満足度の高い大空間のある住まいを実現できます。
今回の内容が、理想の住まいづくりに向けて「自分たちに合うちょうどいい広さとは何か」を考える際の判断材料になれば幸いです。